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薬機法・景表法

生成AIのSNS投稿で薬機法・景表法に触れる表現を避ける方法

更新日:2026-10-16

要点

生成AIは宣伝らしい文にしようとして、「シミが消える」「どこよりも高品質」のような効果の言い切りや根拠の無い比較を足すことがあります。必ず直す表現は、NGワードに登録すると保存のたびに見つかり、直すまで公開できません。言い換えられた表現は、人が根拠の資料と見比べます。Poslioは法令に合うかまでは判断しません。

AIの案に入りやすい表現

たとえば、化粧水の新商品の素材として「保湿成分を2種類配合」「さっぱりした使い心地」とだけ書いて、生成AIに渡したとします。返ってきた案に、素材に無い次のような表現が足されていることがあります。飲食店やサービスの告知でも、最後の項目のような値段の書き方が足されることがあります。

なぜ起きるか

生成AIは、読む人に響く宣伝の文を書こうとして、素材に無い効果や評価を補うことがあります。AIは、商品の分野ごとの広告の決まりを、頼み方に書かれていなければ守るとは限りません。文が自然なので、書いた人も読み流します。

薬機法の第66条は、「何人も」、医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器などの効能や効果について、虚偽または誇大な記事を広告し、記述し、流布してはならないとしています。医師などが効果を保証したと誤解されるおそれのある記事も、これに当たるとしています。厚生労働省の医薬品等適正広告基準は、ソーシャル・ネットワーキング・サービスの広告も対象にし、効能効果を保証する表現や最大級の表現を禁じています。

景品表示法は、商品の品質を実際より著しく優良であると示す表示(優良誤認表示)や、価格などの取引条件を実際より著しく有利であると誤認させる表示(有利誤認表示)を禁じています。品質の表示については、消費者庁が根拠の資料を求めることができ、事業者が出せなければ不当表示とみなされます。どちらの表示も、消費者庁は「故意に偽って表示する場合だけでなく、誤って表示してしまった場合であっても」規制の対象になるとしています。AIが足した表現でも、公開したのは会社です。

Poslioでの対策

Poslioは、投稿が薬機法や景品表示法に合っているかを判断しません。ここでは、決めた表現を公開の前に止め、確かめる人を通すために使える機能を4つ紹介します。機能ごとに、何をするかと、対応する表現(上の項目)を並べます。

NGワード(修正必須)

社内で使わないと決めた表現を、アカウントのNGワードに「修正必須」で登録します。その表現が入った投稿は修正必須になります。表現を消して保存し直すまで、承認も予約も公開もできません。照合では、全角と半角、大文字と小文字を同じものとして扱います。

語の一部でも当たるので、「シミが消え」と登録すれば「シミが消える」「シミが消えた」の両方に当たります。ひらがなとカタカナは別の語なので、「しみが消え」も登録します。

投稿の詳細修正必須
新しい化粧水が入荷しました。
保湿成分を2種類配合し、使い続けるとシミが消えると評判です。

校閲の結果

修正が必要な項目があります(1件)

  • NGワードNGワード「シミが消え」が含まれています。修正してください。
  • 注意・AIの表現チェック炎上や誤解につながるおそれのある表現があります。

アカウントのNGワードに「シミが消え」を修正必須で登録した例です。この表現を消して保存し直すまで、承認・予約・今すぐ投稿はできません。「評判です」に根拠があるかや、ほかの言い方が決まりに合うかは、Poslioは判断しません。

画面の例(文言は2026年10月時点のPoslioのもの)

AIチェックで重視する観点

保存のたびに行われるAIの表現チェックは、誇大・断定・差別的な表現を見つけ、言い換えの案を出します。アカウントの「AIチェックで重視する観点」に、扱う商品の分野と気を付けたい言い方を書いておくと、AIはその観点を重く見ます。NGワードに登録していない言い回しで効果を約束する文に気づくのに使えます。

判定は「注意」だけで、保存も予約も止めません。AIの判定は法令の判断の代わりにならないので、注意が出たときは社内で決めた表現の一覧と見比べます。判定の読み方は、炎上しやすい表現のページで説明しています。

チェックリスト

効果の書き方や比べる表現について、人が確かめる項目をチェックリストに入れておくと、全項目にチェックするまで保存できません。項目には、何と見比べるかまで書くと、読まずにチェックすることが減ります。

保存の前に確認してください

チェックリストのすべての項目にチェックすると保存できます。

  • 効果・効能の言い方を、社内で確かめた表現の一覧と見比べた
  • 「いちばん」「他社より」などの比較に、根拠の資料がある
  • 未チェック:医師などがすすめているように読める書き方をしていない
  • 未チェック:値引きや期間の表示に、元の値段と期間が素材どおりに書いてある

戻って修正する保存する

未チェックの項目が残っている間は、「保存する」を押せません。

画面の例(文言は2026年10月時点のPoslioのもの)

承認

承認の要るアカウントで、薬事や表示の決まりに詳しい人を承認者にすると、ほかの人が作った投稿は、承認されるまで予約も公開もされません。1段階では、承認者のうち誰か1人が承認すれば先に進みます。表現を必ず見てほしい人がいるなら、その人だけを承認者に選びます。

チームプランなら2段階の承認にして、別々の2人に順に見てもらえます。どちらの段階も、そのアカウントの承認者なら誰でも承認でき、段階ごとに見る人を決めることはできません。承認者が自分で作った投稿は、1段目が済んだものとして扱われます。確認する人を必ず通したいときは、書く人と承認者を別の人にします。

投稿の詳細承認待ち1段目の承認待ち
保湿成分を2種類配合した化粧水が、今週から店頭に並びます。
さっぱりした使い心地です。

承認する差し戻す

承認すると 公開待ち1段目: 品質保証の担当

承認されるまで、予約も「今すぐ投稿する」もできません。

画面の例(文言は2026年10月時点のPoslioのもの)

Poslioでもできないこと

Poslioは、投稿が薬機法や景品表示法などの法令に合っているかを判断しません。利用規約の第14条にも、校閲を通過したことは「投稿が法令(景品表示法、薬機法、著作権法等を含みます)、連携SNSの規約または第三者の権利に適合していることを保証するものではありません」と書いています。画像や動画の中の文字は、NGワードでもAIの表現チェックでも見ません。表現が決まりに合うかは、社内の担当や専門家に確かめてください。

表現を確かめる手順

使わない表現の一覧を先に作り、AIへの指示・NGワード・人の確認の3か所で同じ一覧を使います。

  1. 決める(決める人): 扱う商品の分野と、使わない表現・使ってよい表現の一覧を、社内の担当や専門家と作る
  2. AIに伝える(設定する人): 使わない表現を投稿生成プロンプトに書き、同じ語をNGワードにも登録する
  3. 案を受け取ったら(書く人): 効果・比較・推薦の言い方に印を付け、一覧と見比べる。素材に無い効果は消す
  4. 数字や比較を残すなら(書く人): その根拠の資料を、承認する人が見られる場所に置く。消費者庁に求められて根拠の資料を出せなければ、その表示は不当表示とみなされる
  5. 承認するとき(承認する人): AIの判定が出ていなくても、効果の書き方を一覧と見比べる
  6. 見直す(決める人): 新しい分野の商品を扱うときや、決まりが変わったときに一覧を直す

1人で運用するとき・チームで使うとき

1人で運用しているなら、使わない表現をNGワードの「修正必須」に登録し、チェックリストに効果の書き方の項目を入れておくのが現実的です。確かめてくれる人がいないので、迷う表現は消すことにします。

チームで使うなら、表現の一覧を決める人と承認者を決めます。承認の段階数はアカウントごとに決められるので、化粧品のように決まりの多い分野のアカウントだけを2段階の承認(チームプラン)にする、といった分け方もできます。

そのまま使える例

「実例」は公開されているもの(出典つき)、「作例」はPoslioが作ったものです。

NGワードに登録する表現(化粧品のアカウント)

作例(Poslioが作成)
修正必須(出たら止める)
・シミが消え
・しみが消え
・若返
・完治
・副作用がない
・副作用なし
・医師もすすめ

注意(気付けばよい)
・最高
・最も
・どこよりも
・他社より
・必ず
ポイント
効果を約束する言い方は修正必須、根拠を示せれば使える言い方は注意に分けています。語の一部でも当たるので、「シミが消え」のように語の頭だけを登録すると、「消える」「消えた」の両方を止められます。
直すところ
扱う商品の分野と、社内で決めた表現の一覧に合わせて差し替えてください。この一覧に無い表現なら使ってよい、という意味ではありません。

効果の言い切りを、化粧品の効能の範囲の言い方に直す

作例(Poslioが作成)
肌が若返る → 肌にはりを与える
肌トラブルがなくなる → 肌荒れを防ぐ
乾燥肌が治る → 皮膚の乾燥を防ぐ
肌が生まれ変わる → 肌のキメを整える
毛穴が消える → 肌を整える
ポイント
右側は、厚生労働省の「化粧品の効能の範囲」の表にある言い方です。化粧品の広告で言える効能は、この表の範囲までとされています。
直すところ
右側の言い方も、その商品に実際にその効果があるときだけ使えます。薬用化粧品(医薬部外品)は承認された効能の範囲に従うので、社内の担当や専門家に確かめてください。

投稿生成プロンプトに書き足す、避ける表現の指示

作例(Poslioが作成)
【効果の書き方】
・素材に書かれていない効果・効能を足さない
・「消える」「治る」「若返る」など、効果を約束する言い方をしない
・「最高」「一番」「どこよりも」など、いちばんであるように書かない
・医師や専門家がすすめているように読める書き方をしない
・成分や使い心地は、素材に書かれた言葉のまま使う
ポイント
AIが案を作る段階で、避ける表現を伝えています。案に出にくくなるので、NGワードで止まる回数が減ります。それでも出ることはあるので、NGワードと組み合わせて使います。
直すところ
この指示は、アカウントの投稿生成プロンプトに書き足します。扱う分野の決まりに合わせて、項目を足したり削ったりしてください。

値段の書き方の注意(飲食店のアカウント)

作例(Poslioが作成)
NGワード(注意)
・今だけ
・半額
・通常価格
・期間限定

投稿生成プロンプトに書き足す1行
・値引きや期間は、素材に書かれた元の値段・割引の条件・期間のとおりに書き、素材に無い値引きや「今だけ」を足さない
ポイント
値引きの言葉は、条件と期間がそろっていれば使える言葉なので、注意にしています。投稿生成プロンプトでは、素材に無い値引きを足さないようAIに伝えます。それでも注意が出たら、素材の条件と見比べます。
直すところ
よく使うキャンペーンの言葉を足してください。期間が終わった値引きを書き換え忘れないよう、終わる日も素材に書いておきます。

参考にした資料

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