【SNS投稿での生成AIの利用ルール】 1. 使ってよいAI: 会社が決めたサービスだけを使う。個人のアカウントのチャットAIに素材を貼らない 2. 入れない情報: お客さまや社員の名前・連絡先、発売前の商品や日程、社内の数字、公表していない取引先の名前 3. 人が確かめること: AIの案の固有名詞・数字・日付を元の資料と見比べる。URLは開いて確かめる 4. 使わない表現: 効果の言い切り、根拠の無い「一番」や比較、素材に無い値引き 5. 承認: 公開の前に、書いた人とは別の人が読む 6. 書き方: アカウントごとに決めた口調・呼び方・ハッシュタグに合わせる 見直し: 3か月に1回と、事故やヒヤリとした投稿のあと
利用ルール
SNS担当者の生成AI利用ルールの作り方と、毎日の運用で守る方法
要点
SNS担当者向けの生成AIの利用ルールは、文書にしただけでは投稿を作るときに誰も開かず、守られなくなります。入れない情報・人が確かめること・使わない表現・承認する人を決めたら、それぞれを投稿の流れのどこで確かめるかまで決めます。Poslioでは、その多くを保存の条件や承認にできます。
ルールが守られなくなるとき
生成AIの利用ルールを作っても、次のような形で守られなくなります。
- 文書だけルールの文書が共有フォルダにあるだけで、投稿を作るときに誰も開かない
- 担当の交代新しい担当者がルールを知らないまま、自分のチャットAIで投稿を作る
- 送り先担当者ごとに別のAIサービスを使い、入れた情報がどう扱われるか分からない
- 記録が無い確かめたかどうかが残らず、事故のあとで誰が何を見たのか分からない
- 古いまま新しい商品や決まりの変更に、ルールが追いつかない
なぜ起きるか
ルールの文書と、投稿を作って出す作業が別の場所にあるからです。急いでいるときほど、文書を開いて1項目ずつ確かめる手間を省きがちです。確かめる人も記録も無ければ、ルールは担当者の記憶だけが頼りになります。
総務省・経済産業省のAI事業者ガイドラインは、「事前にルール又は手続が固定されたAIガバナンスではなく」、分析・設計・運用・評価のサイクルを続けて回す「アジャイル・ガバナンス」の実践が重要だとしています。AIに関わる人が正しく使えるよう、教育を行うことも期待しています。ルールは作って終わりにせず、使いながら直します。
Poslioでの対策
ルールの項目ごとに、投稿の流れのどこで確かめるかを決め、Poslioの設定に置き換えます。置き換えに使える機能を5つ紹介します。機能ごとに、何をするかと、対応するルール(上の項目)を並べます。
使うAIと送り先をそろえる
担当者がそれぞれのチャットAIで投稿を作ると、入れた情報の送り先がばらばらになります。AIで案を作る作業をPoslioの「素材から作る」にまとめると、AIへの送り先はAnthropicのClaude APIの1つになり、送る情報もプライバシーポリシーの第4条に書いた範囲になります。外部のAIに送れない事情があるなら、チームプランの「AI機能を使わない設定」で送信を止められます。
- 対応するルール送り先
- 使えるプランすべてのプラン(AI機能を使わない設定はチームプラン)
確かめることをチェックリストにする
「AIの案は元の資料と見比べる」「個人情報を入れない」のように人が確かめることは、アカウントのチェックリストの項目にします。全項目にチェックしないと保存できないので、ルールの文書を開かなくても、保存のたびに確かめることになります。
チェックリストの回答は、投稿と一緒に残ります。
チェックリストのすべての項目にチェックすると保存できます。
- AIの案の固有名詞・数字・日付を、元の資料と見比べた
- 本文と写真に、お客さまや社員の個人情報が無い
- 未チェック:効果の言い切りや根拠の無い比較が無い
戻って修正する保存する
アカウントごとに項目を決めます。全部にチェックするまで「保存する」は押せません。
- 対応するルール文書だけ・記録が無い
- 使えるプランすべてのプラン
使わない表現をNGワードにする
ルールで使わないと決めた表現や名前は、アカウントのNGワードにします。必ず直す語を「修正必須」にすると、直すまで承認・予約・公開ができません。気付けばよい語を「注意」にすると、知らせるだけになります。照合は語を含むかどうかなので、書き方の違う形はそれぞれ登録します。
- 対応するルール文書だけ(使わない表現)
- 使えるプランすべてのプラン
AIの案を読む人を承認者にする
承認の要るアカウントでは、承認者に選ばれていない人が作った投稿は、承認されるまで公開待ちになりません。承認者はアカウントごとに選びます。AIが素材から作った投稿の作成者は、素材を渡した人として扱われます。承認者が自分で作った投稿は1段目が済んだものとみなされるので、1段階のアカウントではそのまま公開待ちになります。
承認した人・差し戻した人の名前と日時は段階ごとに残り、差し戻すときは理由を書きます。チームプランでは2段階にでき、2つの段階は別々の人が承認します。承認者を選ぶのは、メンバーの管理の権限を持つ人です。
年末年始の営業時間のお知らせです。 12月31日から1月3日までお休みします。
承認する差し戻す
承認すると 公開待ち1段目: 広報の責任者
承認の前は、予約も「今すぐ投稿する」も押せない状態です。
- 対応するルール記録が無い・担当の交代(公開の前に別の人が見る)
- 使えるプラン承認(1段階)はすべてのプラン、2段階の承認はチームプラン
書き方を投稿生成プロンプトにする
口調や使わない言い回しなど、書き方のルールは、アカウントの投稿生成プロンプトに書きます。AIが素材から案を作るときも、1件ずつ書くときの候補を作るときも、この指示に沿います。担当者が書き方のルールを覚えていなくても、AIの案は同じ指示に沿って作られます。
- 対応するルール担当の交代
- 使えるプランすべてのプラン
Poslioでもできないこと
Poslioは、担当者がPoslioの外のチャットAIを使うことを止められません。素材のメモや資料に個人情報や社外秘の情報が入っているかも、自動では見つけません。ルールの文書を作り、担当者に説明し、運用しながら直すのは人です。Poslioが受け持つのは、保存のたびに確かめることと、公開の前に人を通すことです。
ルールを作る手順
ルールの文書は短くし、項目ごとに確かめる場所を決めてから設定します。下の作例(対応表と見直しの項目)も合わせて使ってください。
- 範囲を決める(決める人): どのアカウントの、どの作業(案を作る・画像を作る・返信を書くなど)にAIを使うかを決める
- 項目を書く(決める人): 使ってよいAI、入れない情報、人が確かめること、使わない表現、承認する人、書き方の6つを短く書く
- 確かめる場所を決める(決める人): 項目ごとに、素材を渡す前・保存の前・承認のときのどこで確かめるかを決める
- 設定する(設定する人): チェックリスト・NGワード・承認者・投稿生成プロンプトに置き換える
- 説明する(決める人): 担当者に、ルールと設定の場所を説明する。担当が替わるときも同じ
- 見直す(決める人): 事故やヒヤリとした投稿があったときと、新しい商品や決まりが出たときに直す
1人で運用するとき・チームで使うとき
1人で運用しているなら、ルールは自分のための確認の一覧です。文書にするより、チェックリストとNGワードに直接書くほうが続きます。使うAIを1つに決めておくと、何をどこに送ったかを自分で説明できます。
チームで使うなら、ルールを決める人・設定する人・承認する人を分けます。NGワードやチェックリストを変えられるのは、投稿ルールの編集の権限を持つ、そのアカウントの担当の人です。チームプランでは、権限の編集や独自のロールで、設定を変えられる人を絞れます。監査ログで、誰が何を変えたかも見られます。
そのまま使える例
生成AIの利用ルールの文面
作例(Poslioが作成)- ポイント
- 6つの項目を1〜2行ずつにして、1枚に収めています。長い文書より、投稿のたびに思い出せる短さを優先しています。
- 直すところ
- 会社が使ってよいAIの名前と、業種で入れない情報を書き足してください。各項目をどこで確かめるかは、次の対応表で決めます。
ルールの項目と、確かめる場所の対応表
作例(Poslioが作成)使ってよいAI → Poslioの「素材から作る」と候補の生成(外のチャットAIに素材を貼らない) 入れない情報 → 素材を渡す前に書く人が確かめる。チェックリスト「本文と写真に個人情報が無い」 AIの案の事実確認 → チェックリスト「固有名詞・数字・日付を元の資料と見比べた」 使わない表現 → NGワード(必ず直す語は修正必須、気付けばよい語は注意) 公開の前の確認 → 承認者(書く人とは別の人) 書き方 → 投稿生成プロンプト 見直し → 3か月に1回と、事故やヒヤリとした投稿のあと
- ポイント
- ルールの項目ごとに、守ったかを確かめる場所を1つずつ決めています。確かめる場所の無い項目は、文書に書いても守られにくいことが、表にすると見えてきます。
- 直すところ
- 使うAIや見直しの間隔は、会社の決まりに合わせてください。チェックリストに入れる項目は、全部で10項目前後に収めます。
見直しのときに確かめること
作例(Poslioが作成)・この3か月で、修正必須で止まった投稿や差し戻された投稿はあったか。あれば、素材の段階で防げないか ・チェックリストに、毎回なんとなくチェックしている項目は無いか ・担当者が、Poslioの外のAIで投稿を作っていないか ・新しい分野の商品や、法令・ガイドラインの改定は無いか
- ポイント
- ルールが守られているかを、記録と担当者への聞き取りで確かめる項目です。過去の差し戻しや修正必須をまとめて振り返れるのは、チームプランの監査ログです。ほかのプランでは、投稿が止まったり差し戻されたりしたときに、その場で理由を書き留めておきます。
- 直すところ
- 見直しの日をカレンダーに入れ、確かめた結果と直した設定を書き残しておくと、次の見直しで比べられます。
参考にした資料
- アジャイル・ガバナンス(AI事業者ガイドライン第1.2版):soumu.go.jp(PDF)(確認日:2026-10-16)
- 教育・リテラシー(AI事業者ガイドライン第1.2版):soumu.go.jp(PDF)(確認日:2026-10-16)